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Glossary

CSDDD (しーえすでぃーでぃーでぃー)

EU規制 人権デューデリジェンス サプライチェーン 生物多様性 調達

一般的な意味

CSDDD(Corporate Sustainability Due Diligence Directive、企業サステナビリティ・デューデリジェンス指令)とは、EU域内で一定規模以上の事業を行う企業に対し、自社およびサプライチェーン全体における人権・環境への負の影響を特定・防止・是正する義務を課す指令として2024年に採択された。2026年2月に成立したオムニバスI指令(Directive (EU) 2026/470)により、対象企業の基準がEU域内売上高15億ユーロ超かつ従業員5,000人超(非EU企業はEU域内売上高15億ユーロ超)に引き上げられ、対象範囲が大幅に縮小された。適用開始も2029年7月、デューデリジェンス状況の年次開示義務は2030年1月以降開始の事業年度からと、当初より後ろ倒しされている。CSRDが『開示』を求めるのに対し、CSDDDは『デューデリジェンス体制の構築と実行』そのものを義務化する点が異なる。

bioeconomy.jpでの読み方

CSRDとCSDDDは名称が似ているため混同されやすいが、CSRDは報告書を書く義務、CSDDDはサプライチェーン上の人権・環境リスクを実際に調査・対応する義務であり、要求される実務の種類が異なる。またオムニバスI指令により両指令とも当初計画より対象範囲・適用時期が縮小・後ろ倒しされたため、『EUがこの分野で急速に義務を強化している』という単純な図式では現状を捉えられない。政策目標としての強化の動きと、実際に施行される制度の範囲は分けて確認する必要がある。バイオエコノミー関連では、原料生産地における労働環境や生態系への影響(生物多様性の損失など)がデューデリジェンスの対象になり得るため、EUDRの森林破壊デューデリジェンスと重なる部分がある。

具体例

EUに製品を輸出するバイオ原料の調達企業は、まず自社(または取引先)がEU域内売上高15億ユーロ超・従業員5,000人超という縮小後の対象範囲に含まれるかを確認したうえで、含まれる場合は適用開始(2029年7月)に向けて原料生産国の労働条件や土地利用の状況を調査し、問題が見つかった場合は改善計画を策定・実行する体制を整える。