工場を建てれば市場はできる?
答えは「いいえ」です。工場は「作る力」で、市場は「買い手が続けて買い、価格が合うこと」です。日本のバイオ素材メーカーSpiberの例で確認します。
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#1日1問 バイオエコノミー
いいえ。工場は「作る力」で、市場は「買い手が続けて買い、価格が合うこと」です。工場が動き、製品が売られていても、事業が続くとは限りません。
なぜ?
市場が成り立つには、工場ができること以外に、少なくとも三つが要ります。買い手が続けて買うこと、価格が原価を上回ること、そして投じた資金を回収できる規模で売れることです。工場が担うのは、このうち「作る」だけです。
日本のバイオ素材メーカーSpiberは、その一例です。人工の構造タンパク質素材を作るタイの量産工場を持ち、大手アパレルブランドの製品に素材が使われてきました。それでも、東京商工リサーチによれば、2025年12月期は売上高1億7,700万円に対して最終赤字が438億3,100万円に達し、私的整理による事業譲渡に進みました。売上がなかったのではなく、工場などに投じた資金や借入に対して、売上の規模が追いついていなかったことを、数字は示しています。
ここだけ覚える
工場は供給の能力です。市場は、買い手が続けて買い、採算が合う状態です。 「工場が完成した」「量産を始めた」というニュースは、市場ができたことを意味しません。
より詳しく
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- Spiberの経緯を詳しく知りたい方:日本のバイオものづくりで、商業生産と顧客販売の両方に到達した数少ない例
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参照資料
- 東京商工リサーチ「バイオベンチャーのSpiber、事業譲渡後に特別清算」(2026年3月26日、信用調査会社の報道。売上高・最終赤字の出典). tsr-net.co.jp